世界酒蔵ランキングは、国内外で開催されている日本酒コンテストの入賞実績をポイント化し、それに応じて酒蔵を格付けするものです。現在、酒蔵は国内外に1500以上ありますが、格付けされるのは獲得ポイントの上位50位の酒蔵です。酒蔵を発展させる意欲、設備、技術、原材料、そして人材のすべてが高いレベルになければランクインは難しいと考え、ランキングを発表することにしました。
なお、コンテストの入賞実績をポイント化するため、コンテストに出品しない酒蔵は含まれないことをご理解ください。
対象としたコンテストは、いずれも人気投票の要素を排してプロフェッショナルな審査員がブラインドで厳正な審査をおこなっています。出品数、受賞数、審査員、審査方法を開示しており、選考結果は信頼性が極めて高いものです。近年、日本だけでなく海外でも続々と日本酒のコンテストが開催され始めています。これらは現地の好みを知る絶好の機会であり、日本酒を広めるアンバサダーを育成する場ともなり、日本酒のファンづくりに直結します。私たちは審査会が十分なクオリティをもって運営されるようサポートいたします。
ところで酒蔵はどうしてコンテストに出品するのでしょうか。出品する蔵元たちのお話を伺うと、大きく3つの理由が浮かび上がりました。第1は出品により自社の酒の客観的な評価を知ることができるからです。第2は受賞が社内に自信を生み仕事に対するモチベーションが高まるからです。第3に受賞が営業活動を円滑に進めるからです。
積極的に出品するのは、酒をレベルアップさせる意欲の表れとも言えましょう。
酒蔵ランキングは何を選べばよいかわからないという方に、商品選びの材料を提供するガイド役を目指しています。コンテストは対象が商品であり、大きな賞を受賞するとすぐに売り切れてしまうことが少なくありません。あるいは売場に受賞商品はなく、その蔵の別の商品ならあることもよくあります。そんな時に客観的な指標に基づく酒蔵ランキングが役に立ちます。獲得ポイントの高い酒蔵の商品を選ぶ視点は、日本酒を選びやすくし、おいしい日本酒に出会う機会を増やすと考えます。
対象となるコンテスト・アワードの入賞に対しポイントを決め、受賞酒の合計ポイントを算出します。酒蔵ごとに合算したポイントに「全国新酒鑑評会」の入賞ポイントを付与し、総ポイントに応じて酒蔵ランキングを決定します。
【酒蔵数】643 蔵 /【受賞酒数】2,044 点
酒類総合研究所と日本酒造組合中央会が主催する日本でもっとも長い歴史を持つ審査会。新酒を全国的に調査研究することにより、製造技術と酒質の現状及び動向を明らかにし、もって清酒の品質向上に資することを目的に行っている鑑評会です。
※1社の酒蔵の中で複数の工場が入賞している場合は、上位の点数のみを加算しています。
温めるとうまみが増し、味わいが柔らかく膨らむ燗酒を周知することによって、「燗」という日本酒ならではの魅力をアピールすることを目的としています。
日本酒をワイングラスで飲むスタイルを普及させることで、和食以外のシーン、海外市場、若年層での日本酒の飲用を促すことを目的に開催されているコンテストです。
フランス人によるフランス人のためのフランスの地で行う日本酒のコンクールで、フランスで活躍するトップソムリエたちが審査します。日本酒は、変化するフランス料理やグルメの嗜好にフィットすると考え、フランス料理での日本酒の普及を促すことを目的としています。
IWCは世界最大規模のワイン品評会。海外で日本酒の普及を進めることを目的に開催されています。『世界酒蔵ランキング』では、IWC に2007年に誕生した「SAKE部門」で入賞した商品を対象とします。
*新型コロナウイルスの感染が拡大している状況を鑑み2021年は開催中止となりました。
日本一美味しい市販酒を決めるコンペティションを標榜し、日本酒が世界各国の食中酒として選ばれるべく、品格及び飲用特性の評価基準を明確にしていくことを目的としている。世界最大の出品数を誇る。
国際酒会(ホノルル)が主催する日本国外で最も歴史の長い日本酒の品評会。日本と日本国外(主に米国)から専門家を審査員に招き、日本の伝統的な手法で審査する。出品酒はすべて関連イベントの一般公開唎酒会「ジョイ・オブ・サケ」に展示され、テイスティングの機会が設けられる。歓評会とジョイ・オブ・サケを通じて、日本酒と日本酒文化への啓蒙を図ることを目的としている。
1位~50位の酒蔵については、その順位により星による格付けを行います。星の数は以下のように設定します。
酒蔵ランキングは、本年開催された様々な日本酒のコンテストで
上位入賞を数多く果たした酒蔵を讃えるものです。
良質な日本酒を安定的に生産する酒蔵として評し、上位50位までご紹介します。
世界酒蔵ランキング2021の発表会&認定式は、12月6日(月)にパレスホテル東京で開催しました。格付けされた50蔵のうち24蔵が来場し、チェアマンの遊佐勇人と山田聡昭から認定プレートが授与されました。また、今回からランキング第1位に記念の大盃(おおさかずき)が一年間貸与されます。毎年、第1位を獲得した酒蔵名を書き入れて盃を巡らせ60年間使い続けます。